またまたのニューヨーク。
日本から同行されていた指揮者の先生と、
そのオーケストラの演奏会をお訪ねしてきました。
見学させていただいたリハーサル会場は、ニューヨークで
1番大きなレコーディングスタジオで、オーケストラをはじめ
ヨーヨー・マやバレンボイム、五嶋みどりさんなど、
錚々たる顔ぶれの方たちが録音なさっているのだそうです。
坂本龍一さんがいつも使われているグランドピアノに
スタジオの方が案内して下さいました。ドキドキしながら
弾いたのがミソド・・ひねりがないなと、思わず自分で
笑ってしまいます。透明な、柔らかい音のピアノでした。
高校からのお友達にも再会できました。新しい街での
再会は、見慣れない街並も懐かしい色に染めてくれます。
カオちゃんと、生まれたばかりのベビーちゃんにもご対面。
小さな小さな爪の先まで生命が受け継がれていて、いつまで
見ていても足りません。
素敵なママになったカオちゃんから幸せのおすそ分け。
ルミコちゃんとは、ベジタリアンのレストランでプレート
いっぱいのお野菜を頬張りながら、昔話に花が咲きました。
キラキラまぶしい花嫁さんになったルミコちゃんからも、
幸せのおすそ分け。
カオちゃん、ルミコちゃん、おめでとう!
演奏会はカーネギーホールでした。さすがに立派な
ホールです。プログラムはベルリオーズ、ドヴォルザーク、
チャイコフスキー。中でもドヴォルザークのチェロ協奏曲は
オーケストラの知的な構築とヨーヨー・マの神に入る演奏に、
スタンディングオベーションの大喝采でした。
ボストンに戻る朝は、スーツケースをコロコロひいて
ロウワー・マンハッタンへ向かい、Banksyの展覧会を
のぞいてきました。今回のテーマはペットショップ。
隅から隅まで完璧なつくりです。その人がBanksyかも、
あの人かも・・なんていう想像がまた、不可思議に鋭い
ファンタジーをふくらませてくれます。
Banksyは大英博物館にもゲリラ展示をし、それを
大英博物館が買い取ったこともあったそうです。
そんなギリギリのユーモアもイギリスらしく、ロンドンで
音楽院の寮の外壁にも描かれていたネズミの絵を思い出します。
道行く人がガラス越しに驚いた顔をして、店内(ギャラリー内?)
に思わず入ってきてしまう光景まで、誰もがすっかり罠に
かかってしまっていました。
数日ぶりのボストンは、北にのぼった分もひんやりとして、
紅葉もいちだんと深まっています。
何だかもう、冬の気配がしています。