先週末でサマータイムが終わり、冬時間になりました。
時計を進めたり戻したりするのは、やっぱり不思議な感覚です。
1時間早まって、4時すぎにはもう日没です。
そんな最近、Harvard Squareという、ハーバード大学周辺の
界隈でもモコモコの雪靴が売られはじめました。この辺りは
若い学生さんたちで賑やかですが、建物は静かで落ち着いた
佇まいで、スズメがいつも寒空をはしゃぐようにして
飛びまわっています。
小さな広場に面した一角には、素敵なお花屋さんがあります。
並んでいるお花や緑のセンスがよく、それを自分で好きなように
手に取って組み合わせていいので、とっても楽しいのです。
カラーがまだ数本元気なので、それに合わせる白いアジサイと、
もう少し葉っぱや実や‥と選んでいたら、お店に入ってきた
マダムに「あら、きれいね!」と褒められて(!)、一緒に
あれは、これは?と選んでもらいました。
そして、並びにある靴の修理屋さん。
このお店は創業100年の老舗です。切り盛りしている2人の
おじいさんは陽気でイタリア訛りがあり、ゼペットじいさんの
ようです。お願いした靴は、いつも心をこめて修理され、
丹念に磨きあげられ、茶色い袋に入って壁に並べられています。
番号の紙を渡すと老眼鏡をかけて「どれどれ・・」と、
ひとつずつ紙と袋の番号を照らし合わせながら、楽しそうに
見つけ出してくれるのです。
1本となりの道には、(きっとお手製の)こっくりと味のある
セーターを着たご主人のいる毛糸屋さんや、天井までぎっしり
詰まった本棚に、木のはしごがたてかけられている本屋さんも
あります。
こうしてひとつずつの専門を大切に扱ってきた、職人さんの
愛情と歴史の積もったお店は、中を流れる時間がいっそう
穏やかに感じられて、ついつい長くいたくなってしまいます。